統計の勉強を始める前に

統計という概念

統計は、広義には、物事を数値で測ること全般を意味します。

いくつか、「統計」の定義を紹介します。

  • 統計学は現象の背後に潜むメカニズムを、不完全な知識から推論する学問であり、知識の不足、すなわち、不確実性を扱うための数学(確率論)によって基礎付けられる。手塚太郎先生(筑波大学)
  • 統計は、現象を調査することによって数量で把握すること、または、調査によって得られた数量データ(統計量)のことである。統計の性質を調べる学問は統計学である。wikipedia(2021.02.01調べ)
  • 統計は標本を調べることで母集団の性質を明らかにすることを目的として、個々の要素を標本化(サンプリング)して、これを分析し、母集団の性質を数量的に表すことである。橋本洋志先生(産業技術大学院)

統計でできること


記述、推測、予測の3つができます。

記述

統計で言うところの記述とは、「毎年、冬になると気温が下がりますね。しかし、最近は例年よりも◯℃程度暖かいようです。地球温暖化の影響と言われています」のように、起ったことを定量化して、相手に説明するために使うものです。

推測(推計)

統計で言うところの推測とは、「関東のラーメンと、九州のラーメンはどちらが美味しいか、1万人にアンケートして調べてみよう。アンケートの結果、◯◯の方が評価が高かった。この結果は統計的にも有意な差があった。」のように、調査対象群を比較して差があるかを検定することを意味します。

予測

過去によく起こったパターンは未来にも起こると仮定し、未知のデータを予測することを言います。

統計の分野


統計は、一般に、2つの分野に分けられます。
  • 記述統計(descriptive statistics) 
    • 平均や分散などのさまざまな統計量を使って、データの特徴を整理したり、事象を説明するための記述を行う統計です(画竜点睛になりそうな〇〇指数を見つける、傾向を客観的に示す、相関を説明するなど)。
  • 推測(推計)統計(inferential statistics) 
    • ①母集団 (population) から標本 (sample) を無作為に抽出し、その標本によって得られた標本平均や不偏分散などの統計量を使って母集団の母数(母平均や母分散)を検定し推定するものや、②過去のパターンのあるデータを用いて、未知のデータから予測を行うもの(predictive inference)などです。記述統計を基礎とした、応用的な分野と言っても過言ではないでしょう。

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